黒石ねぷた祭り

黒石ねぷた祭りについて

『ネプタ流れろ まめの葉よとまれ』~七夕行事にその起源を持つと考えられるねぷたの歴史は古く、黒石においても天明年間(1781~1788)にはすでに行われていたことが文献によって確認することができます。

みちのくの火祭りの先陣を切って7月30日から7日間の会期で開催される「黒石ねぷた祭り」は黒石市内からの参加はもとより、周辺地域からの参加を含めると70台を超え、県内最多の参加台数を誇っております。参加団体はそのほとんどが町内会や有志会であり、地域コミュニティーの形成に大いに貢献している市民総参加型の祭りであります。

 黒石ねぷたの特徴は、扇型と人形型双方が併存していること、特に人形ねぷたは五段高欄と呼ばれる独特の形式を持ち、その独自性が認められて平成2年には「黒石市無形民俗文化財」、そして平成5年には「青森県無形民俗文化財」の指定を受けるに至っております。全体的には細やかな造作が魅力であり、送り絵と呼ばれる背面の美人画も見逃せません。「青少年の健全育成を目指す」という黒石ねぷたの意義にもあるように、引き手、はやし手など運行の担い手の多くは子供達であり、子供達が祭りの主役になっています。

 幾多の変遷を経ながらも親から子へ、そして子から孫へと引き継がれてきたその歴史と伝統のなかには現代では失われつつある世代間の交流や地域の融和を確実に見ることができます。公益社団法人黒石青年会議所は、この『黒石ねぷた』をなくしてはならない大切な文化として後世に受け継いでいきたいと思います。