Junior Chamber International Kuroishi 2020

2020年度 理事長所信

所 信

2020年度スローガン

日日是好日

~一人ひとつの積み重ねが未来を創る~

【はじめに】

 黒石青年会議所は1955年の創立から今日まで、高度経済成長期、第3次産業革命と呼ばれたそれぞれの時代の変化に対応しながら運動を継続してきました。御幸公園に集うねぷたの灯り、ヤーレヤーレヤーの掛け声、囃子の音色は地域にとって欠かすことのできない情景です。子ども達の夢が描かれた灯篭からは希望が溢れだします。地域に暮らす自分たちの力で花火を打ち上げようという意思と、子ども達の笑顔がふるさと元気まつりの会場に溢れます。いずれの事業も市民の皆様に支えられています。
 「JCしかない時代からJCもある時代」と言われる現代ですが、自己成長できる団体としての青年会議所には大きな特徴があります。それは40歳までという限られた時間の中で活動することから生じる力をもってこれまで地域に働きかけてきたということです。また、世界・全国各地に青年会議所があるということのスケールメリットや、長い歴史の中で活躍している先輩の数も多いということもJCのメリットです。構成メンバーとなる会員は地域において企業活動の実践者でもあるので、各々が培ったノウハウを持ち寄りながらより良い会議・事業を行おうという上方向ベクトルが働いています。近年では、SDGsの推進にも先駆けて行動しているなど、多くの良い面があります。
 それでも、JC活動は時に厳しいものであることは否めません。会員数の減少、事業の継続が困難となるなど、多くの課題もあります。しかし、地域にとって高いプレゼンスを示し、家族・会社からの理解をしっかりと得ることで解決できると確信しています。そのためにも、時代の変化に対応しながら会員一丸となりJC運動を展開する必要があります。

 

【伝統文化の継承】

 黒石青年会議所が黒石ねぷた祭りの主催となってから65年となります。その間にも会期・コースの変更、観覧席の設置など、時代の変化に対応しながら今日まで継続されてきました。昨年の合同運行の時には、御幸公園に53台のねぷたが集いました。県無形民俗文化財となっている五段高欄を有した勇壮な人形ねぷたや、煌びやかな鏡絵の扇ねぷたが並び、正調黒石ねぷた囃子が奏でられます。運行時の子ども達の掛け声は高らかに響き、その熱気は観客へと伝わっていきます。この地域の伝統文化を体験できる最高の場所が黒石ねぷた祭りです。
 ねぷたを観る楽しみと運行する楽しみ、囃子を演奏する楽しみは、ねぷたの魅力として地域にあり続けています。そして、ねぷたを運行するまでには多くの人の参加がなければ実現しません。子どもから大人まで幅広い年代がそれぞれの役割を果たすことでねぷたは完成します。町内会・子供会・有志会といった母体の種別を問わず、そのために集う時間の中で、コミュニティ形成と3世代交流が果たされています。
 ねぷたにとって欠かせない囃子は、正調黒石ねぷた囃子として、1968年から開催されてきた囃子講習会を通して継承されてきました。地域の人々が同じ囃子を演奏できるということは黒石ねぷた祭りの大きな特徴です。
 黒石ねぷた祭りと、囃子講習会を主催する私たち黒石青年会議所には、参加しやすい環境作り、魅力を発信するなど、盛り上げるためにできることがあります。黒石ねぷたに関わる人たちが安心して楽しめるよう、伝統文化の継承と青少年の健全育成となるようにこれからも事業を展開していかなければなりません。

 

【希望と可能性を見出せる地域へ】

  1990年代から今日までは、バブル崩壊から失われた20年と呼ばれ、不況と少子化による衰退が顕著となった時代です。日本全体がそうであったように、私たちが暮らすこの地域においても、中心部ばかりか郊外からも店舗が撤退するなど、地域全体が大変厳しい状況の中にありました。行政に関しても、黒石市が財政再建団体になるかもしれないところまで事態が差し迫り、市が主催する花火大会は廃止となり、黒石市市民文化会館が休止となりました。しかし、生活の利便性は今なお進歩し続けています。20年前から普及し始めた携帯・パソコンは次々と新しいモデルが登場し、今日ではスマホが普及しています。ITサービスは鎬を削りながらますます便利なものにアップデートされ続け、いつしか電子マネーによるキャッシュレス社会となることは確実とまで言われています。今よりもより良いものを追い求める意思が時代を創ってきたと言えるのではないでしょうか。
 今では黒石の夏の風物詩とも言える灯篭を作成する事業もアップデートをされることで、親子で夢を描く灯篭を創る事業となりました。親子で協力しながら灯篭を作成することで、子どもの夢を応援する力が生まれます。夢として「なりたい職業」が描かれることがあります。夢を目的とすると、どの目標を立てることが実現への道となるのかを考えなければなりません。道のりは困難かもしれませんが、子ども達が夢を叶えられるのであればそれに勝る喜びはありません。
ふるさと元気まつりは、地域に暮らす市民の皆様による協力を頂きながら、子ども達の夢を応援したいという想いで地域が一つとなって開催されます。水清きあずましの里を表している浅瀬石川沿いの会場は多くの人々で賑わい、ステージで行われる子ども達による様々なパフォーマンスに喝采が送られ、子ども達の夢が叶うようにと願いを込めて打ち上げられる花火が、夏の夜を彩ります。
 これからも子ども達が夢を持ち、一つでも多く実現できる地域を目指して運動を展開してまいります。

 

【地域へ主体的に働きかける組織として】 

 全国各地の青年会議所の仲間たちが、自分達の暮らす地域へと一所懸命に働きかけている同志が各地で運動を展開しています。より良い地域を創るためには志を同じくする仲間が必要です。切磋琢磨し合うことにより、自己成長の機会を拡大させ、主体的にコミュニティを充実させてきました。それらにSDGsの推進を加えることにより、これまで埋もれていた新たな価値を見出し、さらなる充実を目指します。
 私たちの黒石青年会議所は、地域をより良くしたいという想いを持った仲間が集う場所です。同時に、これまで先輩諸兄が築き上げてこられた実績の上に成り立っています。そして黒石青年会議所の会員だからこそできることがあります。創立より65周年となる本年は、60周年の際に策定した長期ビジョンを検証しなければなりません。そしてこれからも黒石青年会議所が地域にとって必要な事業を展開する団体であり続けるために、活発な議論ができる組織運営を行っていきます。

 

 

【結びに】

 2011年の入会から今日まで、事業を通して数多くの仲間を得て、自己成長の機会を与えてくれたのは黒石青年会議所でした。ただの思いつきで行動することで失敗を経験したこともあります。そんな時に、「思いつき」を「アイディア」へと昇華し、「一人でやる」のではなく「みんなが取り組みたくなること」が重要だと諭してくれた先輩がいました。同じく会員の一人から「あなたもふるさとへ恩返しをしなければならない」と言われたこともありました。入会から今日に至るまでの日々の中で、自分自身が成長できたのではないかと思います。そして2020年度の黒石青年会議所の運動が明るい豊かな社会の実現へと繋がるべく、支えてくれる家族や会社、黒石青年会議所で出会った仲間とともに、明るい豊かな社会を築くために一所懸命に運動を展開いたします。