Junior Chamber International Kuroishi 2018

2018年度 理事長所信

2018年度 公益社団法人 黒石青年会議所

所 信

 

 

2018年度スローガン

「心の豊かさの探求」

~原点回帰 何の為に 誰の為に~

 

公益社団法人黒石青年会議所 2018年度理事長候補者 髙木 雄平

「人は何の為に生きるのか。」一度は誰しもが対峙する根源的な問いに、おそらく明確な答えなどないだろう。ただ、どうやって生きてきたか、これからどうやって生きていくかは、人を人たらしめる根幹であり自分自身の努力や、心構えによってどうとでもなる。

私は、心の豊かさの探求こそが、人生に幸福をもたらし、人生をより豊なものに変えていくものと信じている。それこそが、明るい豊かな社会の実現への軌跡である。

物理的、経済的な豊かさは、ある程度の幸福感を得られることが出来るが、諸行無常の理の如く、いずれ自身から失っていくものであり、本当の豊かさとは言い難い。自身の根幹にある心の豊かさは、歳月によって色褪せたり、安々と壊れたりしないだろう。

自身の心の定義をどうするかは、そう難しくない。先人に学べばいい。昨今、書籍は溢れている。戦前の思想・言論の弾圧もない。その中で、自身が信じるものを自由に汲み取りその定義に沿って努力し、時代に合った新しい価値を創造していけばいい。

 

 

はじめに

黒石青年会議所が創立したのは1955年8月16日だった。戦後の苦難の時代の中、地域を、果ては日本の再建を目指し立ちあがった諸先輩の志は、今では計りしれないものであり、我々が見習うべき手本そのものである。

近年、地域を取り巻く環境の変化は、少子高齢化、人口減少、地方衰退と日本各地で諸問題が取り沙汰される中、我々の地域も例外ではなく多くの問題を抱えている。黒石市の人口においては、3万4千人を切り、また、年間約500人減少している為、10年経たずに3万人を優に切る見込みである。高齢化率も2015年には約30%に達している。

我々黒石青年会議所にも明らかに影響があり、こうした実状を真摯に受け止め、今後の事業展開を考えて行かなければならない。しかしながら、青年会議所の根幹である何の為に、誰の為に活動しているのかを今一度見つめ直すことによって解決策は自ずと見えてくるのではないか。

 

 

伝統文化の継承

黒石ねぷた祭りは、黒石青年会議所が合同運行を主催して60年を超え、地域のコミュニティの形成を目的とし、次代へ脈々と受け継がれてきた。その中でも近年、徐々に台数が減り、子ども達の参加も減少の一途を辿っている。地域特有の伝統である扇ねぷたと人形ねぷたの共存を謳っている黒石ねぷたの一翼を担う人形ねぷたも、年々減少し昨年は3台となってしまった。我々青年会議所は、文化の継承を行いつつ、次代の子ども達の為にこの黒石ねぷた祭りをどのような形で残して行くかの岐路に立っている。60年の歴史の中で、相も変わらない子ども達の笑顔の為にも、その取り組みは慎重かつ迅速に対応しなければならない課題となっている。

正調黒石ねぷたばやし講習会においても前述した問題が、垣間見える。昨年の参加者は300名に満たなかった。しかし、絶対数が減少していく中で、講習会の受講者数も減少するのは必然であり、時代の変化の一部でしかない。黒石ねぷた祭りの他にはない特徴の一つである黒石ねぷたばやしを、今後も継承していく為に、講習会参加者数の底上げや、対象者の拡大など、数年前より取り組んできたが、より一層の改善が求められている。

ゲーム機やインターネットの普及で、バーチャルで色々な経験をすることが出来る便利な時代ではあるが、現実での経験が何よりも素晴らしく有益であることを我々大人が認識し、子ども達が地域の伝統を直に接する機会を増やすことが、延いては地域の伝統文化の継承に繋がる。

 

 

地域の未来

今を生きる私達の周りには様々なものが溢れている。物や食、情報といったものが供給過多になり、本当に大切なものが見えなくなっているのではないか。三世代が、核家族となり、少子化により家族の人数が減り、共働きで家族が一緒にいる時間も自ずと減っていく。私が子どもだった頃は母の手料理や、たまの休みに父が作った昼食、祖母が作ったカレーには、愛情や思いやりが詰まっていた。子どもながらにでも、その愛情や思いやりに触れ、感謝はしていたと思う。しかし、大人になり多忙になってくるとそういった心のゆとりは失われ、感謝も次第に希薄になってしまった。家族を思いやり、感謝を忘れることなく過ごすことは当たり前かもしれないが、それもなおざりになり、家族すら大切に出来ない自分が、地域の為に何か行うことを考えると、自己懐疑的にもなった時期があった。しかし、誰かがこの地域をもっと豊かで魅力あふれるものにしようと立ち上がらなければ、古くからある地域コミュニティは希薄になっていく。その誰かは我々青年会議所であると私は信じている。

子ども達の夢を応援し、親子で夢を語り合うねぷた灯篭作成会の取り組みもこうした現状を少しでも打破したいと行動した結果、生まれた事業である。子ども達の無限の可能性を、地域で支え、応援し子ども達自身が夢に向かって努力することを学ぶことは、いつの時代でも変わることなく今後も続けていかなければならない。黒石こみせ通りに並ぶ幾多の夢はいずれかけがえのない地域の宝となり、次代の地域形成を担っていくだろう。

また、その子ども達の夢を花火に載せて打ち上げようと2007年に開催したふるさと元気まつりも今年で12回目を迎えることとなった。地域が元気になって欲しいと毎年、ステージでは子ども達を始め地域に密着した催しが開かれ、このまちに生まれてきて本当に良かったと思える人が一人でも多くなれば、必ずや地域の力となる。今年は原点に立ち返り、今一度ふるさと元気まつりをより良い事業へと変革して行かなければならない。

一歩一歩それぞれの夢に向かい、豊かな地域を目指し地域住まう皆が同じ方向を見て歩くことこそが、地域の未来の醸成に繋がるであろう。

 

 

時代の変化に対応できる力強い地域の創造

青年会議所の目的の一つである人財の育成は、自らが努力し地域を担うリーダーとなる為に、青年会議所創設時から行われてきた。青年会議所の三信条でもある奉仕・修練・友情を今後も実践し、互いに切磋琢磨していくことで、一人ではなし得ない成長を促し、更には人間性の向上へと繋がっていく。心の豊かさの探求は、自身の人間性だけではなく、周囲を巻き込んで伝播していくであろう。

更には、前述した通り、地域の諸問題は黒石青年会議所にも波及し、会員も減少の一途を辿り通年、会員不足に悩まされている。会員が一人でも多くなれば、同じ志をもつ仲間が一人増え、それぞれが明るい豊かな社会の実現に向けて歩むことで、青年会議所の本懐をなし得ることが出来る。会員拡大は急務であり、青年会議所の運動そのものである。

青年会議所活動を通じて地域や地区、日本の多くの仲間と出会い、互いに切磋琢磨していくことは自身にとってかけがえない財産となり、いずれ地域の財産となるべく日々努力していかなければならない。

 

 

おわりに

心の豊かさの探求

戦後の高度経済成長を経て、日本の生活は物質的には豊かになっている。しかし、バブルの崩壊、リーマンショックから始まった世界金融危機は、何かを示唆しているのでは無いか。振り込め詐欺や粉飾決算などはもとより、自分だけがいい思いをすればいいという利己的な考えで利益を出している企業も少なくはないだろう。その中で、仕事をしている人々もやがて、その考え方に染まっていく。果たして、そのような社会が明るい豊かな社会といえるのか。私はそうは思わない。仕事はお互いにプラスになるように行い、お互いが笑って過ごせることに喜びを得られると信じている。これは、家庭や周りの人間関係も同様で、お互いを思いやることを大切にし、人として成長していく結果として、自身や周りの人の心も豊かになっていくと私は信じている。

物事の捉え方は自身の心一つでプラスにもマイナスにもなる。

私達が生活する上で、日々様々な事象が起き、そして、過ぎ去っていく。その中でどう生きるかは自分自身の采配によるものである。人生を心豊かに、過ごすには自身を磨き、常に聖人君子たる覚悟を持って行動していかなければならない。

 

これまで様々な経験を与えてもらい、そして今に導いて頂いたすべての方々へ感謝し、これからも共にこの地域を歩んでいきたい。