2015年度 理事長所信

未来への約束 ~夢実現に向けた未知への挑戦~

公益社団法人 黒石青年会議所
2015年度理事長 棟方清宗

I Have a Dream

「私には夢がある」

私の夢は、私を生んで育ててくれた、この地域の明るい豊かな社会の実現である。

明るい豊かな社会とは、経済が発展し金銭的に豊かになり、物の満ち溢れた社会が必ずしも明るい豊かな社会とは限らない。

私は、精神(心)の豊かさ=明るい豊かな社会と考える。

混沌とした今の時代に求められるのは、日本人が古くから大切にしてきた、人・物・自然の恵みに対する「感謝」の念と、人々との絆を深め「思いやり」を大切にする日本人としての和の心を再び取り戻すことである。

人々が、生まれ育った自分のまちを想い、まちを愛し、まちに誇りを抱き、やがて「希望」と「勇気」でこの地域が明るく照らされる。

青年の運動により人々の「意識」が変わり「心」が動き、明るい豊かな社会が形成されるのである。

 

We Have a Dream

「私たちには夢がある」

同じ志を持つ仲間とともに、小さな運動を一つひとつ積み重ねながら、その運動はいつしか我々の望む未来の実現に繋がるであろう。

 

 

今の行動が明日を創る

 

【はじめに】~未来への約束~

何のための青年会議所なのか。誰のための青年会議所なのか。

それは、まちづくり、人づくりを通じて、我々が住み暮らす地域の更なる発展のため、次世代を担う子どもたちのために、単なるイベントやボランティア活動ではなく、明るい豊かな社会の実現のために人々を巻き込んだ運動を展開していかなければならないのである。

青年だから出来ること、青年会議所だからこそできることがある。個人の力では不可能な事も英知と勇気と情熱を結集させ、一人ひとりに備わる無限の可能性を引き出すことで、不可能を可能に変えることが出来る。その力を持っているのが青年会議所である。今一度、創始の精神に立ち返り、JCだから出来ること、JCにしか出来ないことを、覚悟を持って行動することが求められている。今、何を必要とし、何をすべきなのか。自問自答を繰り返しながら、未知への挑戦のための新たな一歩を踏み出すことを「未来への約束」とさせていただく。

 

 

 

温故知新の精神

 

【歴史と伝統を繋ぐ】~変わらないために変わる~

戦前まで我が国は地縁、血縁によって固く結びついた集落で構成され、地域コミュニティーは人々の生活基盤として機能を果たしてきた。しかし、戦後の経済成長は急激な人口変動と人口流出を誘発し、単身者の増加や核家族化が急速に進み、地域住民との結び付きや人との絆が弱くなった。地域の人々に活気を与え、彩りを添えるお祭りやイベントの開催にも支障を及ぼすところも多くなり、各地域で灯りが消えたようになっている。決して、私の生まれ育った故郷も他人事ではなく、起こりうる危機である。

公益目的事業の一つに、「正調黒石ねぷたばやし講習会」があるが、講習会が開催されてからこれまでに数多くの検定合格者が世に送り出され、青少年健全育成にも貢献し、黒石ねぷた祭りに欠かせないものとして位置づけられている。雪解けが進む季節から始まる本講習会は、これまでに平均して500名以上の参加者によって会場を埋め尽くされていたが、近年では400名ほどの参加者となり人口減少の背景がうかがえる。

この歴史と伝統を絶やすことなく未来に継承するには、笛・鉦・太鼓による「すすめ・とまれ・もどり」の独特なねぷたばやしの魅力を最大限に発信し、子どもから大人まで幅広くだれでも参加できる拡大体制の構築が必要である。

また、先輩諸兄が繋いでこられた伝統に、黒石青年会議所が主催する黒石ねぷた祭りがある。これまで59年もの永きにわたり、時代の変遷とともに少しずつ形態を変えながらも今日まで脈々と受け継がれてきた。

この伝統を後世へ残すため、平成2年に「黒石市無形民俗文化財」、平成5年には「青森県無形民俗文化財」の指定を受けた。

このまちにとってかけがえのない貴重な遺産であるが、その一方で、少子・高齢・過疎化が地域運営を困難とし、今では運行台数の減少など諸問題を抱えているのが現状である。

また、近年では、自己中心的な運行が目立ち運行自体にも深刻な問題が起きているように感じられる。

今後、黒石ねぷた祭りを継承し振興するためには、諸団体のみならず行政との連携もより強固なものとし、理解・協力を求める必要性がある。これまでに培った経験を活かし過去に起きた事故の教訓を風化させず、「楽しく」「安全で」「思い出に残る」祭りの実現に向け、ねぷたに携わる後継者や運行参加者の参加呼び掛けを広く図り、人づくり、まちづくりに果敢に挑戦していかなければならない。

これからも「国重要無形民俗文化財」の指定に向けた取り組みが必要である。

 

 

 

すべては、自分のために

すべては、地域のために

すべては、未来の子どもたちのために

 

【夢と希望に満ちたコミュニティーの構築】~子どもたちの夢を描く~

第2次世界大戦後、敗戦国日本は様々な苦難を乗り越え、高度経済成長を遂げた。この発展のテンポは、その他の資本主義先進諸国より遥かに速く、いまや、先進国と呼ばれる世界有数の豊かな国へと成長した。その成長の背景にあるのは、確かな夢を持って行動してきた先人の功績に他ならない。明るい未来を創造するには、希望に満ち溢れた確固たる夢が必要である。いま、私たちを取り巻く環境は、平和な世の中でモノがあふれ、暮らしが豊かになる事で感謝の心が薄れていき、我慢や努力が出来ない世の中になりつつある。また、道徳意識の低下により大人社会だけでなく子ども社会においても様々な異変がおきている。この国の未来を担う子どもたちが大きな夢を描くには、私たち大人が真剣に地域の未来のことを考え、変わらなければならない。

子どもたちの明るい未来を切り拓くために、大きな夢を描く子どもを育成する取り組みとして始められた灯篭作成会においては、夢を描き行動し続けることの大切さと親子で共同作業を行うことから生まれる親子愛を感じてもらい、そこから道徳心を育み夢に立ち向かう人づくりの活動が継続的に必要である。

日本の道百選に選定された「黒石こみせ」に飾られる子どもたちの夢灯篭は、伝統的建造物が残る木造のアーケードに見事に並び、地域を活性化させる灯りとして、子どもたちの夢を応援する「夢街道」の創出に繋がるであろう。

また、故郷の魅力を発信し、地域の宝を活かした「ふるさと元気まつり」は、9年目の開催となり、今では市民と密着した事業を展開している。故郷を離れて気づく望郷の念や、子どもと大人が触れ合い、交流で感じる愛情や人情が愛郷心を育み、「このまちに生まれて良かった」そう思える色彩の誇郷(こきょう)の実現が必要である。世代を超え継承された愛郷心は、子どもたちの成長と共に地域社会に関心を持つ事に繋がり、社会に対する閉塞感が払拭され、更には積極的に社会参画に取り組むことで、まちへの誇りと愛情が世代を超え受け継がれていくものと確信している。

 

 

 

JCは実践であり、行動である

【出逢いからの会員拡大】~一期一会~

40歳で卒業を迎える青年会議所の組織にとって、新入会員の入会は永遠のテーマであり、これまでの組織の伝統を継承するためにも会員の拡大は避けては通れない重要な課題となっている。当LOMにおいても、これまでにない多くの卒業生を輩出する、いわゆる「昭和50年組」という課題に対してどう取り組むべきか。

全国的に会員減少が問題となっている昨今、JC運動を行う必要性は何なのかを原点に立ち返って考え直し、この課題をピンチと捉えるのではなく、魅力あふれる仲間を迎え入れることの出来るチャンスとして捉え、積極的に企業訪問等に足を運び、JC運動を展開しなければならない。

一人の力では「ひと」も「まち」も変える事は出来ないかもしれない。しかし、多くの力が結集すれば国をも変える原動力となる。希望と勇気を持ち、未来を語り行動すれば、自ずと仲間は増えていくはずである。

 

 

地域から必要とされる人財(リーダー)となる

 

【LOMの会員資質向上】~共に学び、共に成長する~

「世の中の事を考え、人の気持ちになり行動する中で、自分の人生もより良いものに変えていく」

我々は、青年経済人であると同時に地域社会の一員であることを忘れてはならない。

道徳心の欠けた人は、社会においては爪弾きにされてしまう。人として一番つらいのは、人間として相手にされなくなることである。我々は、それぞれに異なる職業や生活環境の中において育ち、JC活動を通じてメンバーと議論を交わすことで、奉仕、修練、友情が芽生えてくる。メンバーそれぞれが意識を変え地域から信頼される魅力ある人財(リーダー)に成長するには、定例会及び各事業への参加率を高め、公益性の高い事業の追求と、透明性の高い組織運営が求められる。

問題意識、危機意識、当事者意識を徹底し、責任と使命感をもち、自らを磨き成長できるよう自己啓発を共に実践しよう。

 

 

「古き良きもの」と「新しき良きもの」を融合し、

『黒石の新時代』の形成に向けて

 

【創立60周年を迎えて】~未来の扉を開く~

1949年、明るい豊かな社会の実現を理想として始まった日本の青年会議所運動は、その志を全国各地へと伝播し、私ども黒石青年会議所は1955年(昭和30年)8月16日、社団法人弘前青年会議所のスポンサーシップのもと全国で161番目の青年会議所として産声をあげた。

私たちの先人達は、「社会への奉仕」「個人の修練」「世界との友情」の三信条を基盤として、明るい豊かな社会の実現を願い、同じ志を持つ仲間と共に青年会議所運動をスタートさせ、この創始の精神は、60年を経た現代においても私たちに脈々と受け継がれ、熱き情熱と行動力で常に時代の先端を切り拓き、時が流れてもその運動に終わりはないのである。

我々は、これまでの歴史の中で築かれた信用の上に、今の運動が成り立っていることを忘れてはならない。

これまでの偉業の成果に敬意を表し、歴史に学び、その運動の精神を世代から世代へと継承するために、時代の変化に柔軟に順応し、常に進化し続ける組織でなければならないのである。

このまちが、今以上に活気に満ち、笑顔が溢れるまちの実現に向け、5年先、10年先の未来を見据えた長期ビジョンを策定し、より良い運動へと繋げるために様々な視点から困難に立ち向かい、この地域の宝である子どもたちに夢を与え、地域の先導者である我々がしっかりリードしていけるような事業を展開していきたいと考えている。

節目となる、60周年事業を通じて会員相互の絆、団結力がより一層深まることで、今後、益々躍進

できることと確信している。

 

 

「できるかできないか」ではない

「やるかやらないか」である!

 

【結びに】~未知への挑戦~

私はこれまでに、数えきれない人たちとの出逢いに恵まれ、人から刺激を受け、その影響を受けながら人生を歩んできました。

人は出逢いから繋がりをつくり、成長へと導いてくれます。

青年会議所は、40歳までという限られた時間の中で自らを鍛錬し、地域社会で自立した行動のとれる人を育てる「学び舎」であります。2010年、私は青年会議所の門をくぐり、世代を問わない同志との出会いにより、多くの意識変革の機会を得ることが出来ました。人にはそれぞれに持って生まれた才能や個性があります。バイタリティーや行動力に長けた人、決断力に優れた人。メンバー一人ひとりがポテンシャルを最大限に発揮することで、私たちの理想とするまちの成長に繋がります。たった一度だけの与えられた人生を後悔せず未練を残さず、どう生きるか。混沌としたこんな時代だからこそ、無関心や傍観者ではなく、自らの意志で真正面から立ち向かい「変革の能動者」として世の中から必要とされる真の「リーダー」を目指し、覚悟を持って新たな一歩を踏み出すことをお誓い申し上げます。

 

 

Dreams Come True

未来の扉を開く時機(とき)がきた。素晴らしい仲間(メンバー)とともに。

 

棟方清宗

 

  • 2015年度理事長

    2015年度理事長 棟方 清崇
    棟方 清崇