2013年理事長所信

所   信

社団法人 黒石青年会議所
理事長    山口 龍堂

【スローガン】
2013suro-gan

 

【可能性】

私が入会した2006年、黒石市は財政難という暗く重い空気に包まれていた。新聞やテレビでは「財政再建団体転落近し!」「第二の夕張になるのか!」といった内容が度々報道されていた。私は黒石を変えようとか、もっと住み良い町にしようなどと高い志を持って黒石青年会議所に入会したわけではない。

しかし入会して2年目の夏、黒石青年会議所はひとつのチームだと、私は考えるようになった。そして同時に、このチームに大きな『可能性』を感じた。チームとは、共通の目的、達成すべき目標、その為のアプローチを共有し、連帯責任を果たせる補完的(欠けているところや、不十分なところを補って、完全なものにすること)なスキルを備えた少人数の集合体のことをいう。

つまり、慎重さと真剣さを伴った創造力の上に成立する結束力と行動力が、黒石青年会議所の魅力であり、それがこのチームのあらゆる『可能性』を生み出していると感じたのである。

そして、私はいま確信している。このチームに出来ない事はないと。いますぐ何でも出来るという意味ではない。我々には58年の永きに亘り『明るい豊かな社会の実現』という同じ志を持ち続け、現在の我々へと繋いでくれた先輩諸兄がいる。その先人がこれまで築き上げてくれた、地域の方々との絆や信頼関係を大切にし、さらに高めていくことで、このチームに出来ない事はないという『可能性』を確信しているのだ。

入会以来多くの仲間と出会い貴重な経験をさせて頂いたことにより、黒石青年会議所にはたくさんの『可能性』があると感じるようになった。そしてその『可能性』は、この地域にも多くの希望があることを教えてくれた。

人は皆、明日の自分の命を疑わない。つまり、先に発生した東日本大震災で犠牲になった多くの人々とその家族は、3月11日の日にあれほど多くの命が奪われるとは夢にも思っていなかったはずである。我々もまた、明日も自分の命が当然のようにあると信じて日々を過ごしている。それは、明日への希望があるからであり『可能性』があるからだ。先人はこれまでに幾度となく厳しい状況に陥っても、希望をもち『可能性』を見出して復興を繰り返してきたのだ。我々は先人に倣い、常に明日への希望をもち『可能性』がある限り諦めずに前へと進まなければならない。先人が我々に必死に繋いでくれた大切な命を全うする為に、常に『可能性』を信じて行動していかなければならない。

我々黒石青年会議所がもつ『可能性』の中の一つに、最も大切にしなければならないものがある。それは、地域の方々との絆や信頼関係である。これは我々ではなく、我々の先輩諸兄が永い年月をかけて築き上げてくれたものである。この『可能性』を我々もまた大切に守り続け、未来(さき)へと繋いでいかなければならない。いまこの瞬間の為だけではなく、常に少しだけ未来(さき)の地域やチームの『可能性』を想像して真摯に取り組んでいくこと。それは永きに亘り、多くの先人が現在の我々に繋いでくれた大切な大切な志なのだから。

 

【基軸(ライン)】

私は多くの人々との出会いや経験を通して、人間としての生き方を模索し続けている。人生には常に多くの選択肢がある。その中で少しでも良い選択をする為に悩み、時には仲間に相談したりする。しかし、最終的には自分自身で決断し、それに対して責任をもって生きていかなければならない。それは常に理想・現実・正義・妥協・思いやり・挑戦・自己満足・対内的・対外的などといった、様々な要素の中で判断していかなければならない。その判断をする上で自分自身の支えとなるものは、それぞれの人々が独自にもつスタンスや幅、懐の広さや人間性、核、確固たる自分などと表現されているものである。私はそれを、自分自身の基軸(ライン)としてイメージしている。

仕事や家庭、趣味や人間関係、青年会議所活動など全てのものに対しそれぞれの基軸(ライン)がある。それらがすべて繋がり確立されたものが、自分自身の基軸(ライン)となって人生を支えていると考えている。時にはそれぞれの基軸(ライン)がうまく繋がらず、矛盾を感じながらも妥協してしまうことがあるかもしれない。しかし、それは必ず後悔や反省という糧となり、更に自分自身の基軸(ライン)を太く長く、そして確固たるものにしてくれる。そして、その糧をもって更なる挑戦ができるのが青年会議所である。青年会議所が行う全ての事業には、主旨という基軸(ライン)がある。我々はそれをより確実なものにする為に、様々な角度からご意見を頂き検討し、真剣にそして慎重に考えた上で物事を作り上げていくのである。そのプロセスは携わった全ての人、そして何よりも自分自身の生き方に対する基軸(ライン)を引く上で、大きな財産となりえる。

青年会議所という最良の学び舎は40歳で卒業である。私は40歳までであるならば、むしろ40歳からが人生の挑戦すべき時であると考える。そして、それまでに自分自身の基軸(ライン)を少しでも確固たるものにすることを一つの目標として活動してきた。その活動を通して、その基軸(ライン)が多くの志を同じうするものを繋げ、大きな輪となって地域や国家、世界をも変える『可能性』をもっていることを学ばせて頂いた。

この貴重な時間を共有できる仲間を一人でも増やし、少しだけ未来(さき)の地域や自分自身の『可能性』を語り合い、互いに高めあっていけるのが、青年会議所の素晴らしさだと確信している。

基軸(ライン)をしっかりと確立し40歳を迎えることができたならば、きっと地域や会社のリーダーとして、何に対してでも全力で挑戦することができる人間になれると確信している。

 

【公益社団法人格】

2013年度は、我々社団法人黒石青年会議所にとって、公益社団法人格取得という新たなフィールドに立つ出発点として、重要な一年となるであろう。

公益社団法人格取得とは、いままで以上に、団体としての質と事業の質を高めていかなければならないということである。これは黒石青年会議所が地域の皆様との絆や信頼関係を、より強固なものにする為のチャンスだと感じている。また、私は2008年度から、この公益社団法人格取得の実務に携わらせていただいてきた。携われば携わるほど公益社団法人格の取得には、先輩諸兄が我々に繋いできてくれた多くの実績がなければ成立しない事を実感している。2013年度は、先人が大切に繋いでくれたこのチームを、さらに進化させる為の重要な一年となる。スムーズな移行を進めることは、先人に対しての敬意と感謝の意を表す意味でも重要なことなのである。公益社団法人格の認定はゴールではなく出発点である。今後、公益社団法人格をしっかりと存続していく為には、まだまだ沢山の課題があり、それらに対し真摯に取り組んでいかなければならない。それは先人に対して、そしてこの地域の人々に対しての誠意である。メンバー一人ひとりの自覚と責任感を高めることにより、この団体の質の向上を目指し、存続に関わる一切の実務に対し、責任を持って取り組んで参ります。

少しだけ未来(さき)の黒石青年会議所が、確実に、そしてより太い基軸(ライン)を引き続けていくことができるように。

 

【継承】

我々黒石青年会議所が創立以来主催してきた『黒石ねぷた祭り』は、我々がこの地域の全ての皆様と共に守り続けてきたものである。そこには「伝統文化の継承」「3世代交流のコミュニティーの形成」といった基軸(ライン)があると考える。

我々は、58年もの永きに亘り紆余曲折を繰り返し、この地域の皆様のご協力を頂きながら、着実にこの基軸(ライン)を伸ばし続けてきた。その積み重ねの上にある基軸(ライン)はもはや軌道だけではなくその太さをも増し、更なる進化を遂げようとしているように感じる。しかし、昨今長引く景気の低迷や参加団体の少子高齢化などにより、出陣台数の減少が感じられる様になってきた。また、それに伴い参加することの出来ない子供たちも増加している。更には、人形ねぷたの出陣台数の減少は、早急に取り掛からなければならない課題の一つともいえる。この様に、我々の前に立ちはだかる問題もまた時代と共に変化し続けている。その変化をしっかりと見据え、少しだけ未来(さき)の『黒石ねぷた祭り』の基軸(ライン)を確固たるものにする為に、率先して行動していかなければならない。

そして、『黒石ねぷた祭り』には欠かせないものがある。それは『正調黒石ねぷたばやし』である。この『正調黒石ねぷたばやし』は、今から約40年前に統一され、平成5年には『黒石ねぷた』と共に青森県無形民俗文化財に指定されている。この『 正調黒石ねぷたばやし』の継承を目的に始まった『正調黒石ねぷたばやし講習会』は、長い歴史の中で受講者が800名以上参加していた頃もあるが、近年は少子化などの状況下で約400名と減少傾向にある。しかし一方では受講者の大半が小・中学生だったものが、近年大人の受講者の増加がみられる様になった。これは『正調黒石ねぷたばやし』が、この地域特有の伝統文化の継承というライフワークとなるべく、進化を遂げようとしている様にも感じる。これもまたひとつの時代の変化である。その時代の変化をしっかり見据え、この地域の大切な文化をしっかりと繋いでいく為に真剣に取り組んでいかなければならない。

伝統文化の継承という大きな基軸(ライン)の中で、少しだけ未来(さき)の『正調黒石ねぷたばやし講習会』の軌道をもう一度見つめ直し、更なる進化を。

 

【地域の宝】

子供の夢は無条件で応援しなければならない。そっと背中を押してあげ、そっと寄り添って支えてあげれば、多くの子供たちは真直ぐな瞳で夢に向かっていくことが出来るはずだ。その夢が実現するかどうかではなく、また途中で変わることがあったとしても、子供たちの夢を精一杯応援してあげるということを我々大人は決して忘れてはならない。

現代において、自分の子供の夢を知っている親はどれくらいいるのだろうか。また、自分の将来の夢を聞かれたときに、すぐに答える事ができる子供はどれくらいいるのだろうか。子供たちが自分の夢をしっかりと認識し、親が自分の子供の夢を知ったとき、その夢は、はじめて実現という『可能性』に向かって動き出すのだ。

それが、この地域の「明るい豊かな社会の実現」に必ず繋がっていると確信している。子供たちはあらゆる『可能性』を秘めており、我々の宝であり、この地域の宝である。その宝が描く夢を精一杯応援してあげることにより、子供たちの瞳はキラキラと輝きこの地域を明るく照らしてくれるに違いない。そして輝く瞳でこの地域を愛してくれるだろう。

ここに住む人々の「このまちに生まれて本当に良かった」という愛郷心から生まれる『可能性』は、きっと少しだけ未来(さき)の地域に明るい希望を与えてくれるであろう。

これはまさに我々がこの地域の健全な発展を目指して行っている『ふるさと元気まつり』と『ねぷた灯篭作成会』の2つの事業の基軸(ライン)となりえるところである。

しかし、始まってから10年にも満たない2つの事業は、まだまだ基軸(ライン)が確立されているとはいえない。更なる模索や検討を重ねることにより、より長くて太い基軸(ライン)の確立を目指し、少しだけ未来(さき)の『ふるさと』を笑顔でいっぱいにする為に、更なる挑戦を続けていかなければならない。

 

【おわりに】

ここに述べたことは青年会議所活動を通して、現在の自分自身の中にある基軸(ライン)です。これを誰かに押し付けることは決してありません。自分自身先に述べたように、40歳以降の勝負の年までは若干時間が残されています。つまり、自分自身の基軸(ライン)すらまだ確立されていません。こんな私と、貴重な時間を共有して頂けるメンバーや地域の皆様に、心より感謝を申し上げます。更には、青年会議所活動を理解し背中を押してくれた家族、会社への感謝を忘れることなく、この経験を必ず家族の幸せや会社の発展に活かせるよう努力致します。そして『可能性』がある限り何があっても諦めず、前を向き、少しだけ未来(さき)を見据えて行動できる人間になれるよう、地に足を着け真直ぐと立ち、一年間全力で取り組むことをお約束申し上げ、所信とさせて頂きます。

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